マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

再び「精神の意義」へ(6)

 身体が、時刻 t から時刻 t + Δt にかけて身体の外部に送り出せる情報の量 ΔR (t) は――

 身体が、時刻 t から時刻 t + Δt にかけて身体の内部に受け入れた情報の量 ΔI (t) のうち、q (x; t) に関わる情報の量を差し引いて残る量であり、

 

  ΔR (t)

  = − Δ[∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx]

 

 と表される。

 

 ただし――

 q (x; t) は、身体の持ち主が、身体の外部における状態について、主観的に見積もる確率であり――

 x は、身体の外部における状態を決める変数であり――

 − ln p (x, s; t) は、身体の持ち主が、身体の外部における状態について、感覚器を通して察するエントロピー(entorpy)であり――

 ln は、高校の数学で学ぶ自然対数であり――

 s は、身体の感覚器が受け取る信号を決める変数である。

 

 ここで、

 

  ΔI (t)

  = ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx

   − ∫ q ( x; t + Δt )(− ln p ( x, s; t + Δt ))dx

 

 から、

 

  I (t) = − ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx + C

 

 を導くのと同様に――

 

  ΔR (t)

  = − Δ[∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx]

 

 から、R (t) を導くと、

 

  R (t)

  = − ∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx + Γ

 

 を得る。

 ただし、C や Γ は定数である。

 

 つまり――

 I (t) が、

 

  I (t) = − ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx + C

  ΔI (t) = − Δ{− ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx}

  d I (t) = − d{− ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx}

 

 と表されることから――

 I (t)、ΔI (t)、d I (t) の本質が、

  ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx

 という数式にあると、わかるように――

 

 R (t) も、

 

  R (t)

  = − ∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx + Γ

  ΔR (t)

  = − Δ[∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx]

  d R (t)

  = − d[∫ q (x; t){− ln p (x, s; t)

   −(− ln q (x; t))}dx]

 

 と表されることから――

 R (t) 、ΔR (t)、d R (t) の本質が、

  ∫ q (x; t){− ln p (x, s; t) −(− ln q (x; t))}dx

 という数式にあると、わかる。

 

 もう少し具体的に述べると――

 

 I (t) は、

  ∫ q (x; t)(− ln p (x, s; t))dx

 という量が減れば、増える量であり――

 

 R (t) は、

  ∫ q (x; t){− ln p (x, s; t) −(− ln q (x; t))}dx

 という量が減れば、増える量である――

 

 となる。

 

 『随に――』