マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

正当な怒りは悲しみに彩られる

 人の怒りは、不安で着火するものですが――
 不安だけでなく――
 たいてい、悲しみにも彩られているのですよね。

 とくに正当な怒りというものは、そうだろうと思います。

 悲しみのない怒りは、ただの狼藉ですが――
 悲しみに彩られた怒りは、おそらくは義憤です。

 義憤ですから、十分に抑制の効いていることが多く――
 よって、冷静に義を説くなどして、理屈でなだめつけることも可能ですが――
 その背後に隠された悲しみに共感してみせると――
 もっと効果的になだめつけることができます。

 逆に、その悲しみに気づかないと――
 何でもない言動が火に油を注ぎかねない――

 正当な怒りを示しているようにみえる人と、あい対するときは――
 その怒りを彩っている悲しみを感じ取ることが、何よりも大切でしょう。