自分を偽っても仕方がないと思うのですが――
ときには、他人から、暗に、
――自分を偽って欲しい。
と求められることがあります。
例えば――
本当は A をするのが好きなのに、B をするのが好きだといわされそうになったり――
本当は C は D だと思っているのに、それは E だといわされそうになったり――
その他人が、自分にとって、どうでもいい存在ならば――
自分を偽ることなど、たぶん誰もしないのですが――
その他人が、どうでもいい存在でないのなら――
たぶん、多くの人が自分を偽ることでしょう。
自分を偽ったって、いいことなど、何もありませんよ。
裏を返せば――
他人に対し、自分を偽るように求めても、いいことはありません。
そういうときは――
ぐっとこらえて、その人のことを、あるがままに受け入れるか――
あるいは、その人との縁をキレイさっぱり切ってしまうか――
そのどちらかしかありません。
ときどき――
「自分を偽るように求める」ではなく「自分の短所を直させる」なら大丈夫だろうと考える人がおりますが――
あまり現実的ではないでしょう。
たいていの場合――
それは、「自分を偽るように求める」に直結します。
人というのは、まあ、そういうものだろうと思うのです。