マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

自分を偽るということ

 自分を偽っても仕方がないと思うのですが――
 ときには、他人から、暗に、

 ――自分を偽って欲しい。

 と求められることがあります。

 例えば――
 本当は A をするのが好きなのに、B をするのが好きだといわされそうになったり――
 本当は C は D だと思っているのに、それは E だといわされそうになったり――

 その他人が、自分にとって、どうでもいい存在ならば――
 自分を偽ることなど、たぶん誰もしないのですが――

 その他人が、どうでもいい存在でないのなら――
 たぶん、多くの人が自分を偽ることでしょう。

 自分を偽ったって、いいことなど、何もありませんよ。

 裏を返せば――
 他人に対し、自分を偽るように求めても、いいことはありません。

 そういうときは――
 ぐっとこらえて、その人のことを、あるがままに受け入れるか――
 あるいは、その人との縁をキレイさっぱり切ってしまうか――
 そのどちらかしかありません。

 ときどき――
「自分を偽るように求める」ではなく「自分の短所を直させる」なら大丈夫だろうと考える人がおりますが――

 あまり現実的ではないでしょう。

 たいていの場合――
 それは、「自分を偽るように求める」に直結します。

 人というのは、まあ、そういうものだろうと思うのです。