ポピュラー音楽の世界で、
――グルーブ
という言葉があります。
いわゆる「音楽のノリ」のことで、「ある種の高揚感を指す」と説明されたりしますが――
明確な定義はないそうです。
リズムやテンポがよければ、
――グルーブがある。
と表現されるようですね。
あるいは、リズムやテンポのセンスがよい演奏家のことを、
――グルーブ感がある。
といったりもするようです。
この「グルーブ」は、
(音楽に限ったことじゃない)
と思っています。
例えば――
演説や朗読、会話や討論、映画やTVドラマ、マンガや小説にも「グルーブ」という概念が成立しうると思っています。
ある人は、
――車の運転にも「グルーブ」はある。
といったりします。
もちろん――
個々のグルーブは全く別物でしょう。
例えば、音楽のグルーブと小説のグルーブとは、比べようがないくらいに異質だろうと思います。
演説のグルーブと運転のグルーブとも、同じでしょう。
が――
そういった個々の行為や芸事に固有のグルーブがあるということを意識しているか否かで、結果(パフォーマンスのレベル)は変わってくると思うのです。
個々の「グルーブ」は、それら行為や芸事の本質に寄り添っているに違いありません。