マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

大正34年の8月15日は、どうであったか

 ――大正

 というと、「大正デモクラシー」や「大正ロマン」などからの連想で――
 明るく、爽やかで華やかな世相を思い浮かべますが――

 歴史にイフ(if)がないのは十分に承知の上で、

 ――大正34年の8月15日は、どうであったか。

 とか、

 ――大正30年の12月8日は、どうであったか。

 ということを考えます。

 もちろん、「大正34年」というのは「昭和20年」のことで、「大正30年」は「昭和16年」のことです。

 つまり――
 大正年間が15年で終わらずに、その後も続いた場合にも――
 太平洋戦争(大東亜戦争)の敗戦はあったのか――
 真珠湾への奇襲攻撃はあったのか――
 という問題意識です。

 空想的な問題意識です。

 真剣に考えるべきことではないかもしれません。

 が――
 考えてしまいます。

(いったい、どうなっていたのだろう?)
 と――

 ……

 ……

 この問題意識は――
 裏を返すと、

 ――知っているようで知らない大正年間

 ということになります。

 ……

 ……

 周知の通り――
 大正年間とは1912年から1926年までの15年間を指します。

 あの時代の世相を頭で理解し、肌で察知するのには――
 たぶん、15年の歳月では短すぎたのです。