きのうの衆議院議院総選挙で――
この国の有権者は民主党に308議席を与え、いわゆる政権交代を実現させました。
この政権交代を――
自由民主党は「革命」と呼びました。
――この国が求めているのは革命ではない。革命は、この国の風土になじまない。
ということが主張したかったようです。
が――
政権交代と革命とでは次元が違います。
革命は政体変化です。
政体とは国の政治形態や統治様式のことであり――
例えば、君主制と民主制との違いは政体の違いです。
この政体変化を、日本は何回か経験しています。
直近では、太平洋戦争(大東亜戦争)の敗北や連合国軍の占領に象徴される政体変化です。
明治維新もそうです。
関ヶ原の戦いや大坂の陣に象徴される政体変化もそうでしょう。
いずれも大勢の人々の血が流れています。
政権交代は政体変化とは異なります。
最大の利点は、誰も血を流さずに済むということです。
今回の総選挙では――
自由民主党の関係者の中に、立候補者が落選すること「討ち死に」と称したり、大勢の落選者が出るさまを「死屍累々」などと表したりしていた人がいたそうですが――
何ともお粗末な表現です。
おそらくは――
政権交代と政体変化との違いを十分に理解していなかったか――
理解はしていながらも、その違いを誤摩化そうとしたのでしょう。
政権交代は、政権を新たに担う者たちだけで行うのではありません。
政権を譲る側の者たちも参画しなければなりません。
「討ち死に」していたり「死屍累々」になったりしている暇はありません。
自由民主党は、旧来の支持者のためにではなく、日本の全ての国民のために、党を再生させる責務を負います。