――ダメな会議が会社を潰す。
などといわれ、すべからく会議はスマートに執り行うのが良しとされているようですが――
ときには、
――ダメな会議が社員を伸ばす。
などといわれることもあり――
この手の話は、やけに複雑です。
「ダメな会議が社員を伸ばす」というのは、一見、ありそうにもないことですが――
具体的には、
――「ダメな会議」が反面教師になって社員を自己研鑽に向かわせる。
ということのようですよ。
そういわれれば――
たしかに、そうかもしれません。
が――
そうやって自ら育ってしまった社員は、たぶん、その会社を去るでしょうから――
少なくとも会社にとっては、「ダメな会議」というのは根絶しておくべきものでしょう。
「ダメな会議」というのは、その意義が会議の全参加者に感じられているわけではない会議のことでしょう。
「全参加者」というのがポイントで、一部の参加者にしか意義が感じられていないようでは、不十分なのです。
ですから、「ダメな会議」を根絶するには、コミュニーケションが最も大事ということになります。
「コミュニケーション」というのは、もちろん、会議の場でのコミュニケーションです。
会議の場でのコミュニケーションをマネジメントするのは司会者ですから――
「ダメな会議」を根絶するには、まずは優れた司会者を選ぶことです。
あるいは――
全員を司会者にするという手もあります。
持ち回りにするのです。
これが、意外と最善の方策かもしれません。
司会者の視点がわかれば、参加者として振る舞うこともたやすいでしょう。