人は誰しも劣等感だとか虚栄心だとかいった負の側面を心に含んでいるものですが――
その負の側面を刺激し、正の側面を上手に活性化させることのできる人が、強く生きていける人ですね。
わかりやすい例でいえば――
例えば、劣等感を隠すために、あるいは虚栄心を満たすために、努力を重ねるとか――
そのためには――
まず、自分の心が含む負の側面をよく知っておかなければなりません。
自分の心の正の側面だけを意識していたのでは、人は強くなれない――
たぶん弱くなります。
――オレは、なんてヤな奴なんだ!
とか、
――アタシって、チョー最低!
とかと思える人こそが――
自分の気質の長所を引き出せるでしょう。
そういう心境に陥るためには、何といっても孤独が一番です。
自分に優しくする人の下から去り、自分に関心を抱く人を遠ざけ――
そうやって自分を孤独に追いやる環境にあって初めて、人は自分の心の負の側面と向き合えます。
――孤独は買ってでも味わえ。
ということです。