マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

老いる力は幻想

 ――生老病死

 とは――
 よくいったもので――

 人は――
 生まれて、すぐに老い始め――
 老いは、病で一気に進み――
 病が高じて、死に至る――

 「生」「老」「病」「死」のいずれもが――
 両隣の文字と不可分の関係にあるようです。

 そういえば――
 ひところ、

 ――老いる力

 などといった発想がもてはやされました。

 これは――
 「老」が、

 ――生きる力

 などでおなじみの「生」の隣にあるからではないか、と――
 僕などは思います。

 一方、

 ――病む力

 とか、

 ――死ぬ力

 とかいうのは――
 それほどには響かない――

 「生」の神通力は――
 「老」までは、何とか及ぶようですが――
 「病」や「死」までは、及ばないのです。

 いずれにせよ――

 ……

 ……

 ――老いる力

 とは、

 ――老いを受け入れ、巧みに生きていく力

 です。

 結局は、

 ――生きる力

 に違いありません。

 老いる力は幻想です。