外国の人たちと話をしていると――
ときどき、
(ふう~)
と、溜め息まじりに苦笑いがこぼれます。
例えば、次のようなとき――
――この温泉街はトウキョウ(東京)とキョウト(京都)の間にあるらしいんだけれど、そういわれてもピンとこないよね~。
――そうかな? トウキョウとキョウトは、すごく近いから、よくわかるよ。
――え? トウキョウとキョウトが近いって? 本当に? キョウトとオオサカ(大阪)なら、わかるけど……。
――わかるよ。だって、パリとローマとか、ニューヨークとサンフランシスコを考えてごらん。あんなには離れてないでしょう。
……
……
(たしかに……)
と思うわけですよ(苦笑
……
……
日本に生まれ育った人間は、東京と京都との距離を「遠い」と感じやすいでしょう。
少なくとも、京都と大阪とを「近い」と感じるようには、感じられない――
が――
ヨーロッパやアメリカで生まれ育った人たちは、東京も京都も「ほぼ同じ場所」と感じているようです。
――だって、高速道路で5~6時間なんでしょ? 近い、近い……。
と――
……
……
まあ――
それを「近い」と感じる日本人も、いないことはないのかもしれませんが……。
……
……
僕には遠いです。