マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

進行中の物事を止めるという決断には

 きのう――
 国産の新型ロケット「イプシロン」の打ち上げが――
 打ち上げの直前に中止となりましたね。

 打ち上げの直前で中止になってよかったと思います。
 打ち上げの直後に爆発をして失敗がわかるよりは――

 打ち上げを見物するために――
 大勢の観光客が詰めかけていたと聞いております。

 その観光客の皆さんにとっては、直前の中止は気の毒ですが――
 直前に中止を決断できた技術力と判断力とは敬意に値すると感じます。

 直前に中止を決断できた技術力とは――
 打ち上げの中止の妥当性を示唆する所見や情報が的確に集約されていたという意味で――

 直前に中止を決断できた判断力とは――
 そうやって集約された所見や情報を現場の技術者たちが惑わずに信頼したという意味です。

 その「信頼する」と決めた時点がいつなのか――

 本当に打ち上げ中止が確定した瞬間なのか(発射19秒前と聞きましたが)――
 それとも、打ち上げ中止の条件を事前に設定すると決めた瞬間なのか――

 そこは――
 部外者の僕には、わかりませんが――

 たぶん――
 そんなに大きな違いではないと思うのです。

 いつのことであれ――
 進行中の物事を止めるという決断には――
 覇気と勇気とが必要です。