人の世の中には矛盾が多いから――
何事も白黒をつけない決着が重宝がられるのでしょう。
矛盾に対し、白黒をつけることは――
原理的に不可能といえます。
矛盾とは――
簡単にいえば「白であり、かつ黒でもある」ということです。
白でも黒でもあることについて、「白だ!」とか「いや、黒だ!」とかと主張をすることは――
まったくもって無意味です。
その「白だ!」とか「黒だ!」とかいう主張がまかり通るのなら――
そもそも、そこに「矛盾」は存在しないのですから――
白を黒といい、黒を白という――
つまり、それは――
白でもあるし、黒でもあるということ――
白以外ではありえないし、黒以外でもありえないということ――
それが矛盾です。