個人が個で動くときには、個人のミスは個人にとって命取りですから――
仮に誰かによって、そのミスが厳しく糾弾されても、
(まあ、仕方ないことか)
とは思います。
が――
個人が組織の中で動くときには、個人のミスは、本来は命取りとはなりません。
組織の中では、個人のミスは他の個人によって補完されるべきものだからです。
組織とは、本来、そうした機能を備えています。
逆に――
個人のミスが組織にとって命取りになるのだとしたら――
そのこと自体、組織にとっての大きな問題といえます。
むしろ、そのことが厳しく糾弾されるべきでしょう。
なぜならば――
それは、とりもなおさず、その組織が組織として体をなしていない――機能不全に陥っている――ということなのですから――
組織の中で個人のミスが厳しく糾弾されるようになれば――
その組織は瓦解しているといってよいでしょう。
個で動く個人のミスを厳しく糾弾するのとは、わけが違います