マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

何をしでかすか、わからない

 芸に理屈は要らなくて――
 ただ、鑑賞者によって、

 ――すばらしい!

 と認められるかどうかが――
 すべてなのです。

 たとえ理屈に合わなくても――
 一定数の鑑賞者の感性や嗜好に合致さえすれば――
 芸とみなされ、後世に残りうる――

 だから――
 芸を行う者は、ときに理屈を忘れる必要があります。

 事実の認識や論理の前提を忘れ、事実の探求や論理の構築を止める――

 事実や論理を無視した発想や思考は――
 本来、大変に危険なことです。

 何をしでかすか、わからない――

 つまり――
 芸とは、なにをしでかすか、わからないもの――

 そういうものだと思って、芸に触れる必要があるでしょう。