サッカーのワールドカップに見慣れた目で、テニスのウインブルドンをみると――個人競技の良さが浮き彫りになる。
あくまでもTV観戦の話ではあるが――
個人競技の良さは、気楽さにあると思っている。
理由は明らかで――
チームという要素がないからだ。
いや、個人競技にもチームはあるかもしれぬ。
例えば、プロの選手の場合、専属スタッフを含めて「チーム」と呼ぶことがある。
が、少なくともTV観戦でチームを感じることはない。
個人競技の現場にチームが存在しないことは、明らかだろう。
チームという要素がないと、なぜ気楽なのか。
誰かのミスでチーム全体がダメになったりしないからだ。
あれはつらい。実にイヤな気分になる。
団体競技で一番つらいのは、実に、そこであると思っている。
個人競技にチームはない。
誰かが皆の足を引っ張ることはない。
ミスをすれば、当人に返るだけ――
だから、清々しく感じる。ミスをしても、しなくても――
これが個人競技の気楽さだ。
もしかしたら――
個人競技の内実を知る人は、もう少し違った感慨をもつかもしれぬ。
僕に個人競技の経験はない。
もし、あったら、結論は逆になるかもしれぬ。