過去の不愉快な出来事が、自然と思い出されるときには――
どうやって対処すれば、よいだろうか。
思い出されるものは、どうしようもない――
黙って、やりすごすより、仕方がない――
そう答える人も多かろう。
が――
そういう不愉快な出来事が思い出される間中、ずっと不快な思いをし続けなければならないので――
何ともバカらしいのである。
憂鬱になる。
どうにかして、この不快な思いから逃れる術は、ないものか。
何かに没頭するというのが、次善の策である。
例えば、本を読んだり、映画をみたり、マンガを読んだり――
そうすることで、不快な思いを、心の隅に追いやることができる。
とはいえ――
それは、あくまで次善の策だ。
最前の策は、不快な思いを断ち切ることである。
そのようなことが可能か?
たぶん――
可能である。
まずは――
不快な思いが、なぜ生じているのかを、考えることだ。
簡単である。
不愉快な出来事が思い出さるからである。
では――
なぜ、その不愉快な出来事が思い出されるのか。
これも簡単だ。
その出来事が、完全な過去にはなっていないからだ。
おそらく、まだ何らかの形で現在に関わっている――だから、思い出されるのだ。
だったら――
その関わりを断ち切ってしまえばよい。
断ち切るのが非建設的だと思うなら――
その関わりを作り替えてしまえばよい。
どういうことか。
例えば、ある人物に嫌がらせをされたことが思い出されたとする。
なぜ、そのことが思い出されたのか。
簡単である。
その人物との関係が、まだ終わっていないからだ。
だったら――
その人物との関係を断ち切ってしまえばよい。
が、それでは、ちょっと非建設的なので――
その人物との関係を取り繕ってしまえばよい。
そういうことである。