試みに――
自分で自分に病気の診断名をつけてみた――
はたして幾つくらい持っているのだろうか、と――
そうしたら――
あるわ、あるわ――
ささいなものまで含めれば――
五指に余る。
十指に届かん勢いである。
だからといって、悲観したりはしたくない。
病気とは、経年変化の一形式だと、僕は思っている。
それら諸形式の中の一つが突出し、生体に如実に危害を加え始めれば――
治療の対象になるのであって――
さほどの危害を加えていないのなら、上手に付き合っていくのがよい。
老化が諸悪の大立物である。
病気を根絶しようと思ったら、その前に老化をなんとかせねばならない。
が、不老不死は見果てぬ夢である。
夢は諦め、ぐっとこらえて――
人は、経年変化に付き合っていくしかない。
病気も老化も、根っこは同じである。