マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

覆面作家企画3“冬”『あとがき』(後半)

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
 たくさんあります。読んだ順に挙げますと以下の通りです。
  D-01『星下双酌』――月の精のキャラクター造形――
  D-04『腐乱天使』――ハっとさせられた人間描写――
  D-07『そらをみた人魚姫』――人魚の世界に政(まつりごと)――
  D-08『灼けた空に手を伸ばす』――女を捕えた男の心情描写――
  D-10『ハンガー・ストライキ』――「わたし」の中性的要素――
  D-12『空の君』――痛すぎる失恋の結末――
  B-01『奪われた空』――ファンタシー的な導入部――
  B-02『虹のリドル』――挿絵が細かく想像できる――
  B-05『かくして王は』――ファンタシーに重厚架空歴史――
  B-06『未だ凍てつく春の中』――奇病の着想の妙――
  B-07『コバルトブルーの骨』――リアルな体験談か――
  B-08『青空をさがして』――妖怪たちのコミュニティ――
  B-12『Aurora Breakup』――突き抜けたバカバカしさ――(笑
  A-02『タイトル未定』――読ませる語り口――
  A-03『公主と鸚鵡』――時の流れの荘厳さ――
  A-06『鳥籠の唄』――西洋神話のエロチズム――
  A-08『二番目の男』――読者を引き込む筆力――
  A-11『リワインドの神は虚しき骸にして愚かなる人間。』――結着が秀逸――
  A-12『我が家の我が輩』――化け猫サキチのキャラクター造形――
  C-01『毒』――深遠な人間描写――
  C-02『舞夜空(まいよぞら)』――盆踊りの郷愁――
  C-03『ジンニーと魔法の絨毯』――アップテンポのラブコメディ――
  C-05『Deserter's 45 minutes』――男女の戦場でのエロス&タナトス
  C-09『私と私の黒のこと』――「わたし」とAとの関係性――
  C-10『てるてる坊主の気持ち』――飛び抜けた非現実性――
  C-11『ふりさけ見れば春日なる』――完成度の高さ――
  C-12『三つ葉』――中年男の少女趣味が昇華されている――

■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。
 こちらも結構たくさんあります。読んだ順に挙げます。
  D-04『腐乱天使』――「腐乱」と「天使」とが意外な組み合わせ――
  D-05『巡礼とロバ』――「ロバ」と「巡礼」との関連の妙――
  B-02『虹のリドル』――「リドル」という言葉を初めて知りました。
  B-07『コバルトブルーの骨』――喚起されるイメージが美しいですね。
  B-12『Aurora Breakup』――ノリのよいタイトルです。爽快感を覚えます。
  A-12『そらうみそら』――記号としての美しさを感じます。
  C-01『毒』――どすんと直球を放り込まれた気分です。
  C-02『舞夜空(まいよぞら)』――どんな意味なのだろうと興味がわきました。
  C-05『Deserter's 45 minutes』――日本語にしないで正解でしたね。
  C-11『ふりさけ見れば春日なる』――三笠の山に出でし月かも――切ない歌ですよね。

■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。
  C-01『毒』――色々なことを考えました。
  C-11『ふりさけ見れば春日なる』――僕の目指していた小説が、ここにありました。
  C-12『三つ葉』――こうやれば下品にならずに済むんですね!

■探偵さんに一言。
 だから、いったじゃないですか「文体や表記を参考にしないで下さい」って――すぐにわかっちゃって、面白くなかったでしょ?(笑
 もし次回があれば、今度こそ正解率50%を目指して覆面をかぶります(今さら?

■他の参加者さんに一言。
 作者や読者の立場に関係なく楽しめる――あるいは立場をコロコロと入れ換えて楽しめるって、素晴らしいことですよね。

■次回(あるかも?)について一言。
 次回もあると、大変に嬉しく思います。