マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

覆面作家企画3“冬”『あとがき』(前半)

 続いて『あとがき』です。

     *

■作者名
 マル太と申します。

■サイト名&アドレス
『たまには道草いつも道草』 です(http://www.geocities.jp/maruta_t_t/

■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス
 C-04 『起源の探査』 です(http://fukumennkikaku.web.fc2.com/3/fuyu/334043.htm

■ジャンル
 ハードSFでしょう。

■あらすじ
 遥か遠未来の宇宙で、自分たちの起源を探査している人類の子孫たちが、青く輝く水の惑星の表面に降り、そこから上方を見上げたときに、〈空〉という言葉の起源に気がつく――

(3/2追記)
「これがハードSF?」と、あちこちで揶揄されているみたいなので(笑)とりあえず、釈明をしておきますと(笑)――登場人物たちは、今日でいうところの地球科学の知見を、ほぼ全て失っているという設定です。空や海が青く見えることの彼らの説明は、僕らからすれば、デタラメといってよいでしょう。ただし、彼らの科学(自然科学)の手法は、僕らのものと、そんなには違わない、という設定です。

■作品のネタを思いついたきっかけは?
 アイザック・アシモフの『Nightfall』という小説の存在を知ったことです。実は、読んではいないのですけれど(苦笑)――6つの太陽の周りを回る惑星に住む人々が、初めて夜というものに遭遇し、美しい星空を見上げるというお話だそうです。

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。
 登場人物たちが無機質の生命体であるということを、いかに表現するかに腐心しました。最終的には、地の文も会話の文も、評論文や批評文で用いる文体で統一することにしました。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。
 ふだんネット掲載作品などで多用している言い回しや「――」の記号などを、極力、使わない方向で考えていましたが、それでは、かなり読みにくくなりそうな印象をもったので、最低限の使用に踏み切りました。

■その作品の続編または長編化のご予定は?
 ありません。

■その作品で気に入っている箇所はどこですか?
 登場人物たちの――「あれが空か」/「あれが空だ」――の掛け合いです。「〈空〉」とせずに、単に「空」としたことが、結果的には正解だったかな、と――理屈では巧く説明できませんが――

■推理期間中、褒められた点は?
 空を知らない者に空を語らせる着眼の面白さや、無機質な文体などが醸し出す独特の雰囲気をお褒めいただきました。

■推理されてみて、いかがでしたか?
 やはり、「――」の多用はよくないですねえ(笑

■あなたの作品だと推理された作品はありましたか?
 確認できた限りでは、C-11『ふりさけ見れば春日なる』と C-12『三つ葉』との2作品です。どちらも僕の好みで、かつ素晴らしい作品です。光栄でした。

■あなたの作品が他の方の作品だと推理された作者さんはいましたか?
 宮武鳴さんです。サイトを訪問させて頂いて、「なるほどな」と思いました。

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?
 他の方々の作品を読むことは貴重な勉強の機会になりますね。