昨今――
おカネをいっぱい持っていて働かなくてもよい人たちは、ますますおカネを増やし――
おカネを持っていなくて働かなくてはならない人たちは、なかなかおカネを増やせない――
という見方が――
注目を集めているようですね。
フランスの経済学者トマ・ピケティさんの著書『21世紀の資本』で語られている見方です。
金融業界に勤める多くの人たちの実感と通底する見方なのだそうです。
この見方に立てば――
おカネがある人たちは、ますます豊かになり――
おカネがない人たちは、いつまでも貧しいままである――
という結論に辿りつきます。
つまり――
今後、貧富の格差は延々と拡大していく――
ということですね。
それでは困るので――
おカネがある人たちに重い税を課し、その分をおカネがない人たちに回すべきだ――
というのが、トマ・ピケティさんのお考えのようなのですが――
……
……
どうなのでしょう。
たしかに、それは非の打ちどころのない正論であると思うのですが――
そのように主張するだけで、はたして「おカネがある人たち」は納得をするでしょうか。
……
……
ポイントは、
――貧富の格差が延々と拡大するのは困る。
という点です。
なぜ困るのか――
そこに焦点があるでしょう。
格差が拡大し続けると、なぜ困るのか――
人類社会に今後どんな不都合が生じるのか――
そもそも、誰が困るのか――
一部の人たちが困るのか、それとも全ての人たちが困るのか――
その辺りのことが丁寧に説明されないと――
少なくとも「おカネがある人たち」は、納得をしないと思うのですが――
いかがでしょう?
まあ――
トマ・ピケティさんの『21世紀の資本』の主張には、「おカネがある人たち」も少なからず納得をしているらしいので――
たぶん十分な説明がなされているのでしょうが……。
本当になされているのかが、ちょっと気になっているので――
この際、『21世紀の資本』(日本語版)を買って読んでみようかと思っているのですが……。
……
……
728ページもあるんですってね――日本語版で――
……
……
728ページか。
……
……
多いなぁ~。