最近の『道草日記』では、「恋」だの「愛」だの、ちょっと軟派な話題が続いておりますが――(苦笑
きょうも、恋について――
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おとといの『道草日記』で、
――恋は感情である。
と述べました。
「感情である」というのは、
――情動である。
と言い換えても、よいかもしれません。
「感情」も「情動」も、英語では「emotion」であり、ほぼ同じ意味で使われることが多いかと思いますが――
ここでは、感情の中でも、より行動に結びつきやすい感情を、とくに「情動」と呼んで区別してみましょう。
恋は、行動に結びつきやすいという意味では、まさに情動です。
例えば――
恋をした相手には、半歩でも傍に近づきたい、一瞬でも早く顔を合わせたい――
あるいは――
恋をした相手とは、いつまでも一緒にいたい、ずっと話をしていたい――
このように行動と結びつきやすい点が――
恋の特徴といってよいでしょう。
ここで――
ぜひ見落としたくないことは、
――恋には、ブレーキはあっても、アクセルはない。
ということです。
恋にブレーキをかければ、恋を抑えることはできます。
が――
ブレーキを緩めれば、すぐに恋は走り出す――
ブレーキを外すことが、直ちにアクセルを踏むことに相当してしまうのです。
恋は、ブレーキをかけずに放っておけば、どこまでもアクセルがかかってしまうものなのですね――その恋が持続する限りは――
よって――
恋は、ブレーキを緩めることで、そして、緩めることによってのみ、制御することができます。
なぜ、これを見落としてはいけないのか――
恋にアクセルがあると思っていると――
とんでもない失敗をしてしまいかねないからです。
自分では、そんなに加速させているつもりはなかった――ただブレーキを少し緩めただけのつもりだったのに――
実際には、猛スピードで突っ走っていた――
ということが――
十分に起こりうるのです。