マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

若さゆえの乱行の防ぎ方

 10代や20代の若いうちに――
 世の中の矛盾や非情、あるいは、自分の非才や凡庸を察知して――
 いわゆる、

 ――生きづらさ

 に気づき、思い悩み――
 その結果、

 ――私が世の中を変えてやる!

 とか、

 ――こんな自分を変えてみせる!

 と意気込む話は、よく聞くのですが――

 そのうちに、だんだんと歳をとって、

 ――まあ、そんなに無理に変えようとしなくてもいいか。

 と諦め、思い直すという話もまた、同じくらいによく聞きます。

 理由は簡単で――
 世の中も自分も、勝手に変わっていくからです。

 1年や2年では、そうは変わりませんが――
 10年や20年では、たいていが変わっている――

 変わっているのが当たり前で――
 変わっていなければ珍しい――

 もちろん――
 いつも好ましく変わるとは限りません。

 むしろ――
 残念ながら、好ましくないように変わるほうが、ふつうなのですが――

 どちらにせよ――
 世の中も自分も、どんどん変わっていく――あえて変えようとしなくても、しぜんと変わっていく――
 多くは、好ましくないように変わるけれども、たまには、好ましく変わっていく――

 こうした実感を――
 若いうちに少しでも抱ければ――
 若さゆえの乱行というものを、ある程度は防げるように思うのですが――

 ……

 ……

(まあ、無理かな)
 とも思います。

 自分が10代や20代であった時を思い起こして――
 そう思います。