マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“わかる力”より“わからない力”

 世の中の物事は、たぶん全てが、そうであろうと思うのですが――

 何か物事を極めようと思ったら、

 ――わかる力

 よりも、

 ――わからない力

 のほうが、ずっと大切なのですね。

「わかる力」とは、

 ――「そうか、なるほど! ○○とは、こういうものか」と理解をし、納得をする能力

 です。

 これに対し、「わからない力」とは、

 ――「○○というのは、本当によくわからない。いったい何なのか?」と深く悩みながらも、それへの興味や関心を保ち続ける能力

 です。

 物事を何でも効率よく片付けようと思うときには――
“わかる力”が有効です。

 が――
 何か物事を徹底的に極めようと思うときには――
“わかる力”は、むしろ邪魔でしかありません。

 この力では、なかなか極みの境地には近づけない――

 ……

 ……

 人は、自分が理解や納得をできることについては――
 興味や関心を簡単に失うものです。

 理解や納得ができないからこそ、いつまでも興味や関心を保ち続けることができる――

 人は、

 ――わかってしまったら“おしまい”

 なのです。