子を思う親の気持ちは――
基本的には――
子の思いとは何ら関係がなく――
また――
関係があると子が錯覚をしてもいけない――
と思っています。
このことを前提とした上で――
もし――
子が、いつか親の思いに共感を覚え、謝意を示すようになるのなら――
それは、もちろん――
幸せなことであり、望ましいことです。
あらゆる親子関係について、
――そうなるに越したことはない。
といってよいでしょう。
が――
そうした共感や謝意を親が子に強いるようなことは――
あってはなりません。
この点は――
親も子も、その周囲の人たちも――
十分に注意をしないといけません。
なぜならば――
共感や謝意というものは――
つねに自発的な心の働きであって――
誰かに強制されたり操作されたりするべきものではないからです。