――恋は愛によって包まれる。
というようなことを――
きのうの『道草日記』で――
述べました。
が――
その“愛の包み”をひも解けば、そこに必ず恋がある――
というわけではなくて――
……
……
なかには――
愛で恋を包んでいるとみせかけて――
実は、中身は空っぽだった――
ということが――
少なからず、あります。
もう少し具体的にいうと、
――あなた、私のことが好きで付き合い始めたんじゃなかったのね!
とか、
――きみは、僕のことが好きで、僕と結婚したんじゃなかったのか!
とかいう類いの痴話ゲンカのことです。
……
……
たとえ中身は空っぽであったとしても――
その“包み”の愛は本物であったはずです。
だからこそ――
付き合い始めたり、結婚したりしたわけでしょう。
もちろん――
それが――
本物の愛でなければ――
たしかに――
別れたほうがよいでしょう。
が――
もし――
本物であるならば――
……
……
決して別れないほうがよいでしょう。
そして――
そのときは――
決して相手を責めないのがよいでしょう。