マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

大切なのは

 今日はバレンタイン・デーですね。

 意味のよくわからない日です。
 彼女がいなかったらド暇だし、いたらいたで何かと面倒だし――

 そもそも、人為的すぎるのですよね。
 そうまでして、お菓子の類いを、愛だの恋だのに結び付ける理由がわからない。

 誰か、

 ――バレンタイン撲滅キャンペーン

 など、張ってくれませんかね。

     *

 誤解のないようにいっておきますと――
 日常のコミュニケーションの延長としてのバレンタイン・デーなら、いいと思うのです。

 義理チョコ的といいますか、社交辞令的といいますか、そういう側面のバレンタイン・デーですね。

 日頃の感謝の気持ちを伝えるのに良い契機となります。

 ただし、

 ――女性が男性に――

 というルールは、ないほうがいい。
 日頃の感謝の気持ちを伝えるのに、男性も女性もないですからね。

 ついでにいえば――
 お菓子の類いも不要でしょう。

 ――いつもありがとう。

 とか、

 ――お世話になっています。

 とかいった言葉だけで十分です。

 声をかけるだけでいい。
 手紙やメールでもいい。

 わざわざ、お菓子の類いを手渡すことはないでしょう。
 年賀状にお餅を添えたりしないのと同じですね。

 なぜ、お菓子を絡めるのか。

 まあ、これを商売にしなければならない人々も大勢いるわけで、これ以上は何もいいませんが――

 とはいえね。

 こんな僕にだって――
 毎年、どこかでチョコレートを頂く機会があるものですが――

 ありがたいですね。
 嬉しいものです。

 が――
 後々まで印象に残る場合ほど――
 チョコレート自体のことは何も覚えておりません。
 味、色、形、包装――何も覚えておりません。

 覚えているのは――
 どういった方々に、どういった状況で、どういう言葉と一緒に頂いたか、です。

 大切なのは、お菓子ではないはずです。