プロとアマとの違いは、技量にあるのではなく、心理にあるといってよいでしょう。
プロでもミスをするし、アマでもパーフェクトをなしえます。
トップ・アマがプロのボトムを凌駕しうることは――
どの世界においても、しばしば指摘されるところです。
技量のもたらす成果に、本質的な差はありません。
差は、心理の過程や内実にあります。
プロはミスを恥じ、パーフェクトにのみ満たされます。
一方、アマはミスを恐れず、パーフェクトに驚喜します。
100回のうち98回が成功で、2回が失敗のときに――
アマは「98回も成功した」と思い――
プロは「2回も失敗した」と思います。
成果が同じでも、心理は違うのです。
ですから――
プロとアマとの比較は、面白いのですね。
面白いと同時に、残酷でもあります。
「残酷」というのは、心意気の性質が全く異なる者同士を比べる残酷です。
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きょう――
東京ドームで、26歳以下のプロ野球選手の代表チームと大学選抜の日本代表チームとが対戦をしていましたが――
驚くべきことに、東京ドームは満員であったそうです。
プロ野球のクライマックス・シリーズですら、満員は難しいというのに――
残酷だから面白い――
ということの、証左なのかもしれません。