マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

残酷だから面白いのか

 プロとアマとの違いは、技量にあるのではなく、心理にあるといってよいでしょう。

 プロでもミスをするし、アマでもパーフェクトをなしえます。

 トップ・アマがプロのボトムを凌駕しうることは――
 どの世界においても、しばしば指摘されるところです。

 技量のもたらす成果に、本質的な差はありません。
 差は、心理の過程や内実にあります。

 プロはミスを恥じ、パーフェクトにのみ満たされます。
 一方、アマはミスを恐れず、パーフェクトに驚喜します。

 100回のうち98回が成功で、2回が失敗のときに――
 アマは「98回も成功した」と思い――
 プロは「2回も失敗した」と思います。

 成果が同じでも、心理は違うのです。

 ですから――
 プロとアマとの比較は、面白いのですね。

 面白いと同時に、残酷でもあります。

「残酷」というのは、心意気の性質が全く異なる者同士を比べる残酷です。

     *

 きょう――
 東京ドームで、26歳以下のプロ野球選手の代表チームと大学選抜の日本代表チームとが対戦をしていましたが――
 驚くべきことに、東京ドームは満員であったそうです。

 プロ野球のクライマックス・シリーズですら、満員は難しいというのに――

 残酷だから面白い――
 ということの、証左なのかもしれません。