マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

わかっていることだけが書かれてあって

 いわゆる自然科学系の教科書は――
 わかっていることだけが書かれてあって――
 わかっていないことは、キレイさっぱり何も書かれていません。

 きょうも――
 あることが、まだ、よくわかっていないことを確かめようと思って――
 様々な教科書を手に取ったのですが――
 知りたいことは何も書いてありませんでした。

 小学校や中学校の教科書なら――
 それでもいいと思いますが――

 大学生や大学院生、プロの研究者も手に取りうる教科書が、そんなことでは、ちょっとまずいと思うのですよね。

 なぜならば――
 そういう人たちが、今後のその分野の研究の担い手になるからです。

 まずは、何がわかっていないのかを柱に据え――
 その周囲に、わかっていることを書きならべていく――

 ここまではわかっているけれども、ここからはわかっていない――
 その境界線が明瞭に引かれている――

 そのような教科書が――
 後進の育成を効果的に促すことでしょう。