本を読みたくなるときというのは――
何かを考えたくなるとき――
少なくとも僕の場合は――
そうです。
逆にいうと――
とくに本を読みたいわけではないときというのは、考えたくないとき――
(ああ、もう、いいや。どうにでもなれ……!)
という気分のとき――
考えるために本を読むわけだから――
本を読む前には、自分なりに十分に考えておかないと、なかなか本を読み始める気にはなりません。
まずは、自分で気が済むまで考える――
そして、考えに行き詰る――
そのときに、僕は本を読み始めます。
その本のテーマは――
たぶん、考えていたこととは必ずしも関係しません。
まったく無関係であったりします。
本のテーマは何でもよいのです。
考えを押し進めるキッカケが含まれていれば――
そして――
どんな本の中にも、そういうキッカケを見出すことはできるものです――考えようという意思が強く残っているならば――