外国の本を翻訳する場合は――
その本に心の底から惚れ込んでいないと――
なかなか意欲がもたないだろうと思うのですね。
自分が日本語に翻訳して作り上げる本よりも――
翻訳される前の原著の本のほうに、より強い思い入れがないと――
なかなか翻訳しようという気にはならないだろうな、と――
原著の本のほうこそ、主役であって――
自分が作り上げる本は脇役です。
それって――
主役と脇役への思い入れのバランスをとるのが、ちょっと難しいそうです。
だって――
主役は外国語で書かれてあって――
脇役が母国語で書かれてあるのですから――
母国語に思い入れが強い人は――
翻訳は、あまり向かないのでしょうね。