一人で生活をしていると――
いわゆる、
――予定調和
というものが煩わしく感じられる一方――
集団で生活をしていると――
この「予定調和」が心地よく感じられる――
そういう傾向があるように思います。
一人で生活をしているとき――
「予定調和」は、多くの場合、
――無為
や、
――倦怠
を意味します。
一方、集団で生活をしているときは、
――秩序
や、
――融和
を意味します。
人にとって、自分以外の誰かは、つねに自分にとっての「調和」を乱す存在です。
自分以外の誰かが近くに存在しなければ、黙っていても「調和」は保たれる――
つまり、「予定調和」は、わざわざ目標として掲げるべきことではない――
が――
自分以外の誰かが近くに存在していれば、それなりの手間をかけない限り、「調和」は保たれません。
つまり、「予定調和」は、わざわざ目標として掲げるに値することなのです。