マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

“大切な物”は手に入れてはいけない

 人は――
 大切な物が手に入るまでは――
 その“大切な物”が手に入らないという理由で――
 焦りを募らせて――

 大切な物が手に入ったあとは――
 その“大切な物”が誰かに奪われるかも……とか、何かのせいで失われるかも……という理由で――
 気を揉みつづけ――

 そうやって――
 人は――
“大切な物”が手に入ろうと手に入るまいと、どちらに転んでも――
 結局は――
 心からの安らぎを覚えるということがないのですよね。

 そのような意味で、
(人は欲深い)
 と、僕は思うのですが――

 だからこそ、

 ――“大切な物”は、そもそも手に入れようとするものではない。

 という考え方にも――
 一定の支持が集まってきます。

 たしかに、

 ――“大切な物”を手に入れようとしなければ、決してわからないことがある。

 とはいえますが――
 他方、

 ――“大切な物”を手に入れようとするがゆえに、わからなくなることがある。

 ともいえるのです。

 ……

 ……

 ――今ひとつピンとこないよ。

 と思われる方は――

 ぜひ、上記「“大切な物”」の代わりに、

 ――あなた自身にとって真に大切な何か

 を当てはめてお考えいただければ幸いです。