マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

長い君主制と短い民主制とを折衷しているかのような

 ――国の在り方には4通りある、

 ということを――
 おとといの『道草日記』で述べました。

 (1) 君主制で民主制
 (2) 君主制独裁制
 (3) 共和制で民主制
 (4) 共和制で独裁制

 の4通りです。

 ……

 ……

 この国は(1)です。

 が――

 たんに、

 ――君主制であり、かつ民主制である。

 というだけでは――
 この国の実情を正しくとらえたことにはなりません。

 この国に固有の事情が、あるのです。

 どんな事情か――

 ……

 ……

 一つは、

 ――同一の家系による君主制が、やたらと長く続いている。

 という点で――
 もう一つは、

 ――不完全ながらも民主制が始まったのは、ごく最近である。

 という点です。

 ……

 ……

 ――やたらと長く

 というのは――
 具体的に、どれくらい長いかというと、

 ――短く見積もっても1400年くらい

 です。

 6世紀前半に、

 ――継体天皇

 という君主が在位しました。

 この君主は――
 応神天皇という君主のひ孫の孫とされていました。

 5~6世紀頃に「ひ孫の孫」とされていた人物です。
 信憑性は、必ずしも十分ではありません。

 よって――
 継体天皇以前の天皇家は、別の血筋であった可能性が否定できません。

 ただし――
 継体天皇以後の天皇家は、同じ血筋とみてよいでしょう。

 もちろん――
 実際の遺伝情報を確認するのは、とうてい不可能です。

 一方――

 ……

 ……

 ――ごく最近

 というのは――
 具体的に、どれくらい最近かというと、

 ――長く見積もっても100年くらい

 です。

 1925年(大正14年)に
 普通選挙法が制定されました。

 NHKがラジオ放送を開始した年です。

 ただし――
 よく知られているように――
 この「普通選挙」というのは、投票権を男性に限ったものでした。

 女性にも投票権が行きわたったのは――
 その20年後の1945年(昭和20年)のことです。

 NHKの『紅白歌合戦』(前身番組)が始まった年です。
 
 ……

 ……

 ――短くとも1400年くらい

 であり――
 かつ、

 ――長くとも100年くらい

 である――

 ……

 ……

 この国は

 ――長い君主制と短い民主制とを折衷しているかのような国

 といえます。