地球を中心とする、
――観測可能な宇宙
の“最果て”は、
――宇宙マイクロ波背景放射(cosmic microwave background)
を映す“幕”である――
といえる。
この“幕”が、
――宇宙のインフレーション(cosmic inflation)
と密接に関わっている――
と考えられている。
とは――
光であった。
光には、波長や強度が有る。
にも――
波長や強度が在る。
一方――
この“光”は、全天から届く。
前後、左右、上下――どこを向いていても、
の光が届く。
そこで――
この“光”の波長ごとの強度を丹念に調べてみた。
すると――
その強度は、かなりの精度で、一様である――
と解った。
が――
僅かにバラつきがあった。
そのバラつきは、10 万分の 1 程度――
この、
――バラつきの分布
の様子は、
――宇宙のインフレーション
が、確かに、
――この宇宙
で起こった――
と仮定をすることに依って――
理論的に予言を行うことが出来る。
よって――
その予言をされる、
――バラつきの分布
と――
実際の観測で得られる、
――バラつきの分布
とを――
比べることが出来る。
もし、
――この宇宙
で、過去に、実際に、
――宇宙のインフレーション
が起こっていたのであれば――
理論上の“バラつきの分布”と観測上の“バラつきの分布”とは――
一致をするはずであった。
実際は、どうか。
……
……
21世紀初頭――
実際に、観測で得られた値と理論で求められた値とが、比べられた。
そして――
それら2つの値は――
かなりの精度で一致をした。
よって――
――この宇宙
において――
――宇宙のインフレーション
は確かに起こっている――
との結論が得られた。
『随に――』