ここ7、8年で――
TVドラマを、ほとんどみなくなりました。
べつに面白くないからみないわけではありません。
むしろ、どれも面白い。一度みだしたら、それなりに楽しめるものばかりです。
ただし、僕は小説書きですから、面白い作品に出会うと、すぐに自分の物語を考えだしてしまう――
ただでさえ自分の物語が、あとからあとから湧いてくるのに――
これが厄介なのです。
結局、束縛されるのがイヤなのでしょうね。
物語なんてものは、考えたいときに、好きなように考えたいですから――
もちろん物理的な意味でも束縛されます。
TVドラマは、単発モノでもない限り、毎回きまった時間にTVの前に座らないといけない。
録画するのは、もっとダメです。
面倒なので……。
ところが――
最近、そんな僕にも、TVドラマを楽しめる方法があることを発見しました。
無音でみる――これです。
ちょうど、動く挿し絵をみている感じですね。
挿し絵というのは、小説の挿し絵みたいなものです。
とはいえ、みているのは、あくまで挿し絵だけ――小説の筋は知らない――
だから、物語を自由に膨らませることができる――
これなら、物語の筋を追うべく、毎週、律儀にみる必要もない。
筋は自分でこしらえるので――
そういうことです。
この楽しみ方を、しばらく試してみようと思っています。
暇なときにでもね。
けれど、暇がない――