時間はあっという間に過ぎていきますね。
もう、恐いくらいに――
――体調が悪い。
とかで横になっていると――
今日という一日は、あっという間に過ぎていきます。
どんな一日だって、掛け替えのない一日なのに――
*
時間を浪費することの恐怖に、僕は鈍感になります。
おそらく死の瞬間まで、意外に鈍感になれるのではないか、と――
昔は違うことを考えていました。
死が迫れば、時間の浪費を忌避するようになるのではないか、と――
甘いのです。
僕に限って、そういうことはないですね。
仮に、残された時間が少ないとわかっても、僕は平気な顔して時間を浪費するような気がします。
結局――
死は関係ない――と思います。
時間を惜しむ気になれるかどうか――
ただ、それだけなのですね。
――死を思え。
といいますが――
死を思えば何とかなる――というものでもないでしょう。