時の流れに苛立っている。
つい先日――
桜の花の咲く頃を迎えたと思ったら――
昨日は関東以西で梅雨入りを迎えたそうだ。
速い。
泣きたくなる。
と同時に――
何ともいえない苛立ちを感じている。
この苛立ちが、厄介である。
*
今の僕には――
やりたいことが、いっぱいある。
やらねばならないことも、いっぱいある。
やりたいことと、やらねばならないことと――
いったい、どちらを優先させるべきか。
もしも――
時の流れが止まっているならば――
優先すべきは、やらねばならないことのほうであろう。
やらねばならないことというのは――
それをやらねば誰かが困るということだ。
誰かを意図的に困らせるということは、人の道に外れることでもある。
が――
実際には、時の流れは止まっていない。
物凄い速さで流れている。
であるならば――
やりたいことよりも、やらねばならないことを、常に優先させていく――というわけには、いかないであろう。
そんなことをしている間に、人は、時の流れに押し潰されてしまう。
人は、ときには人の道に外れても――
やりたいことを優先させたがることがある。
それは――
時の流れに抗うことにも通じえよう。
時の流れに抗ったところで、益は薄い。
底の浅い自己満足が残るだけだ。
それでも、
――抗いたい。
それが、人の性(さが)というものである。
――悲しき性
といっても、よいと思う。
だから――
僕は苛立っている。
たぶん、そういうことである。