マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

赤ん坊というのは

 昨日の『道草日記』で触れた姪のSアキだが――
 持って生まれた性質は、

 ――さでぃすてぃっく

 だけではないようである。

 僕が抱きかかえるのに疲れて絨毯の上に寝かせると――
 ひとりでに俯せになって匍匐(ほふく)前進を始める。

 なかなかに逞しい女の子である。

 その途中――
 時折、両手を前に突き出して、上体を持ち上げる仕草をみせるのだが――

 それが、ひと昔前のアイドル・グラビアで流行ったポーズにソックリであったので――

「あ、それ、20年後も頼むわ」
 といったら、
「えへ」
 と笑われた(ような気がした)

 ユーモアは解するようである。

     *

 べつに15年後でも、いいけどね。

     *

 その姪とは、昨日でお別れである。

 別れ際、突然に泣き出したので――
 抱きかかえてやったら、泣き止んだ。

 相手をみて振る舞っているのか。

 なかなかに狡猾なところもあったりする。

 そこが、また可愛いのだが――

     *

 それにしても――
 赤ん坊というのは、不思議なものだ。

 そばにいて――
 面倒をみなければならぬときはウンザリするが――

 いなくなってしまうと――
 なぜだか、すごく寂しい。

 ――えへ

 という憎らしい笑顔が、無性に恋しくなる。

 伯父になるのも大変だ。

 親になるのは、もっと大変だが――