僕は占いが相当に嫌いだったのです。
――ちょっと見るのもイヤ――
でありまして――
何かの拍子に自分の占いの結果をみてしまうと、すぐに不機嫌になるというレベルです。
例えば、TV番組で占いコーナーに切り替わると、即座にTVを消すかチャンネルを回すかしていたのですね。
理由は、
――根拠がないから――
ではなく、
――不快だから――
です。
占い次第で、その日の気分の良し悪しが左右されるということが、どうしようもなく不快なのですね。
今でも好きではありませんよ。
好んで占い本を手にとったり、あるいは誰かに占ってもらったりすることは、ほぼありません。
――手相をみましょうか?
といわれれば、間違いなくお断りをしております。
でも、以前ほどには毛嫌いをしなくなりました。
嫌いは好きの裏返しともいいますからね。
もし、本当に嫌いだったら――
たぶん、永久に無関心を貫けると思うのです。
また――
嫌うことにエネルギーを注ぐくらいだったら、
(まあ、好きになってもいいか)
くらいのいい加減な気持ちでいるのも一理ある、と思ったりなんかして――
なので――
最近は、何かの拍子に自分の占いの結果をみてしまっても、とくに気にはならなくなりましたね。
(へえ、今日は運がいいことになってるんだ)
とか、
(ほお、今日は巡り合わせの悪い日らしい)
とか――
いい加減なものです。