女性の美しさには2種類あると思っております。
男に、
――守ってあげたい。
と思わせる美しさと、
――壊してやりたい。
と思わせる美しさです。
通常、「守ってやりたい」と思わせる美しさばかりが取り沙汰されますね。
当然です。
「壊してやりたい」というのは、人道的にも社会的にも、ちょっとマズい――
が、こうした女性の美しさの二重性は、もっと強く意識されてしかるべきだと、僕は考えています。
女性の美しさというのは、少なくとも女性にとっては、決して手放しで喜べるものではない、ということです。
成熟した男の大半は、そのことをよくわかっています。
わかった上で、人道的かつ社会的に間違いがないように、振る舞っているのです。
成熟した女性の多くも、たぶん、そのことに気づいてはいるでしょう。
が、こうしたことを男女間で率直に話し合う機会が、ほとんどありませんから――
状況は複雑なのです。