今日はマイケル・ジャクソンさんが亡くなったというニュースで朝から騒がしかったようですね。
僕は、正直、ピンとこなかったのです。
なぜ、メディアが、そんなに大騒ぎをしているのか――
もちろん、「マイケル・ジャクソン」の名前は知っていたし、その歌や踊りも全く知らないわけではありませんが――
でも、
(亡くなって、こんなに大騒ぎされる人だったんだ)
と首を傾げた次第です。
不気味な噂しかきいていなかったことも一因でしょう。
美容整形を繰り返しているらしいとか、薬物に依存しているらしいとか、少年を性的に虐待したらしいとか――
もう一つの理由は、芸の良さが僕にはわからなかった、ということです。
今回、急に亡くなったことで、マイケル・ジャクソンさんの歌や踊りをTVでみる機会が増えましたが、あの芸のどこがスゴいのか、僕にはわからない――
もちろん、わからないのはマイケル・ジャクソンさんの責任ではなく、どちらかといえば僕の責任で――
つまり、マイケル・ジャクソンさんの好みが僕の好みとは無縁であった、というだけの話です。
それで思い出したのが、美空ひばりさんのことでした。
美空ひばりさんが亡くなった20年くらい前――
当時もメディアは大騒ぎでした。
日本のメディアに限れば、たぶん今回のマイケル・ジャクソンさん以上の騒ぎ方でした。
が――
15歳であった僕には、よくわからなかったのです。
なぜ皆が、そんなにも大騒ぎをしているのか――
今なら、わかりますよ。
残された音声や映像から、よくわかります。
美空ひばりさんの芸はスゴい――
他の人とは別次元です。
あれでは、誰にもマネができないに違いない――
だからこそ、美空ひばりさんの訃報に、あれだけ多くの人が驚き、惜しみ、悼んだのだ、と――
つまり、僕は、美空ひばりさんの芸の良さを理解するのに20年もかかったわけですね。
マイケル・ジャクソンさんについても、もしかしたら、そうなるのかもしれません。
今日の騒ぎの理由が20年後には理解できているのかも――