政府の行政刷新会議が、いわゆる事業仕分けを行っています。
3日目のきょうは、科学や科学技術に関連する事業も、その必要性の程度にしたがって、仕分けられました。
国家の財政状況が厳しいので、どんどん予算を削る方向に議論が流れるのはわかりますが――
科学や科学技術に関連する予算までが削られようとしているところを目にすると、けっこう寂しい気持ちになります。
簡単にいえば、
(日本の国力も、ここまで翳ってきたか)
ということです。
科学技術の国家予算が削られれば、その国の科学技術は10年は遅れます。
それなら、まだよいほうで――
科学の国家予算が削られれば、その国の科学は100年は遅れます。
とくに日本は、科学技術はともかく、科学の営みが社会に根付いておりません
日本の科学は、ヨーロッパの科学に比べ、100年単位で遅れている――
それが、今回の事業仕分けによって、さらにもう100年ほど遅れるような印象をもちます。
まあ、国庫がああした状態ですから――
仕方がないのかもしれませんね。
戦後60年あまり――
日本の国力は、少し快調に興隆しすぎました。
ここらで停滞ないし衰退するのが、自然なことなのかもしれません。
科学や科学技術の予算が削られていくということは――
傾国が顕然化したものです。
そのことを強く意識すべきでしょう、政治家も有権者も――