痛ましいニュースでした。
大阪市のマンションで幼い姉弟が放置されて亡くなった事件です。
このニュースの記事は、ネットでも新聞でも、できるだけ読まないようにしていました。
読んでしまったら、どうしようもなく暗澹とした気分になると思ったからです。
が――
きょう、ひょんなことから読むハメになり――
やはり暗澹とした気分になりました。
まだ3歳と1歳とだったそうですね。
ゴミで埋もれた部屋の真ん中のほうにできた隙間に、2人は裸で寄り添うようにして倒れていたといいます。
裸だったのは、暑かったからでしょう。
遺体がみつかったときに、エアコンのスイッチは切られていたそうです。
ネット上では――
幼い姉弟の母親や、その母親と離婚した父親、そして、それぞれの親族を糾弾する声や――
マンションの管理会社の担当者や行政当局の担当者、近隣の部屋の住居者を批判する声が喧しいのですが――
責任の所在を明らかにしたところで、幼い姉弟の惨死の事実がなかったことになるわけではありません。
人の社会では、ときにここまで無惨な事件が起こりうるのだという現実を社会全体が直視する契機になったことだけは――
良しとしなければならないのでしょうね。
――あのとき、こうすれば防げたはずだ。
ではなく、
――これからは、どうすれば防げるのか。
を議論しなければならないでしょう。