マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

あくまでも比喩表現だと思う

 震災後、

 ――絆(きずな)

 という言葉が、やけに多用されてきましたが――
 僕は違和感を覚えています。

 もともとは、「紐(ひも)」とか「綱(つな)」といった意味と大差なかったものが――
 しだいに、

 ――人と人との断ちがたい関係性

 という意味になっていったそうです。

 これ――
 あくまでも比喩表現だと思うのですよ。

 にもかかわらず――
 この比喩性を忘れて多用する人たちが目につくから、違和感がぬぐえないのですね。

 ――絆が大事だ。

 とか、

 ――絆に感謝する。

 とかいわれても、
(へ?)
 と思ってしまいます。

(そんなに価値、ある? しょせんロープでしょ?)
 みたいな――(笑

 そうではなくて、

 ――心の絆

 とか、

 ――目に見えない絆

 とかいってくれたら――
 まったく違和感はないのですがね~。