ジョークのセンスは――
その真意から、いかにして悪意や蔑視を取り除けるのか――に、かかってくるのだろうと思います。
悪意や蔑視の込められたジョークは――
たとえ、それがどんなに機知に富んだ技巧的なものであっても――
ただの悪口や嫌味になってしまいます。
きのうはエイプリル・フールでしたが――
報道によれば――
メディアを通して伝えらたジョークの中には、悪意や蔑視を上手に取り除けなくて、ただの悪口や嫌味として理解されてしまったものが、散見されました。
おそらく――
ジョークが免罪符にされてしまったのでしょう。
悪意や蔑視は、本来、人道からは外れることなので、人道的見地に依るならば、決して他者に伝えてはいけないことのはずですが、
――ジョークに絡めて伝える分には許されるだろう。
という認識は、そんなに珍しくはありません。
たしかに――
ものすごく巧くジョークに絡められている悪意や蔑視というものを、ごく稀に見聞するのですが――
あれは、狙ってできることではないと感じます。
たぶん、偶然の産物です。
偶然に頼ってはいけないと思うのです。