マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

語り始めにこそ

 何かを印象深く語ろうと思ったら――
 一番に語りたいことから語り始めるのが鉄則だと感じます。

 その「一番に語りたいこと」を後回しにして――
 それを語るための準備として、何事か「一番に語りたいこと」とは関連の薄いことを語っていくという語り方も――
 ないわけではないのでしょうが――
 そういう語り方だと、たいていは、

 ――退屈

 との印象を与えてしまいます。

 まずは「一番に語りたいこと」を語り――
 その準備として必要なことは、「一番に語りたいこと」を語った後で語る――

 そうしなければ――
 おそらくは印象深い語りに決してなりません。

 逆にいえば――
 最初に「一番に語りたいこと」を持ち出した上で、それを種に印象深く語ることができなければ――
 そのあと、いくら頑張ったところで、決して印象深く語ることはできない――
 ということです。

 聞き手の興味は、語り始めにこそ、最も研ぎ澄まされているのです。