マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

「話し方で損をしている」といえるか

(この人、怒ってるのかな?)
 とか、
(けっこうイラついてるな~)
 と思わせるような話し方は――
 損ですよね。

 本当は、怒っていないにもかかわらず――
 あるいは、イラついていないにもかかわらず――
 そのように話し相手に誤解させてしまうとなれば――

 それは――
 やはり非常にもったいないことです。

 が――
 それだけではないようにも感じられます。

 本当は、実は少しだけ怒っているから――
 あるいは、実は少しだけイラついているから――
 そのような話し方に自然となってしまっている――

 そのように解釈するほうが納得しやすい事例は――
 日常生活の現場では、ずっと多いように感じられます。

 にもかかわらず、

 ――あの人は話し方で損をしている。

 と純粋に話し方のせいにしてあげるのは――
 実は方便であり――

 実のところは――
 たぶん、その話し方の背景に潜む僅かな心の動きを、暗に指摘しているに等しいのです。