例えば――
ひたすらパズルを解くとか――
一心不乱に計算をするとか――
そういうことを夢中でこなしているときというのは――
時の流れを、ものすごく速く感じます。
あっという間に、時が経っていく――
もちろん――
時の流れが速いというのは――
普通の状況では、そんなに好ましくはないことですが、
――ヒマでヒマでしょうがないよ……。
と気が滅入っているようなときには――
大変にありがたいことですね。
暇なとき――
人は、つい余計なことを考えてしまうものです。
将来のことでジリジリと悩んだり、現在のことでモンモンと悶えたり――
ところが――
その暇を使って、例えばパズルを解いたり、計算をしたりしていると――
おのずから余計なことは考えなくなる――
やっぱり、脳が楽な状態になるのでしょうね――パズルを解いたり、計算をしたり、していると――
脳の作動エネルギーがパズルや計算のほうに注がれて――
悩みや悶えを生じさせる余剰エネルギーが上手に吸い取られていくのではないでしょうか。
暇がツラいのは――
脳を遊ばせておくからです。
暇なときほど、脳を存分に働かせる――
それが、暇をツラいと感じさせない極意なのだと感じます。