――どうでもいいおしゃべり
の大切さが説かれています。
例えば――
有名企業を定年退職した老年の男性が――
現役時代の肩書を失い、地域の集まりに参加したときに――
この「どうでもいいおしゃべり」ができなくて孤立することがある――
というように――
この「どうでもいいおしゃべり」というのは、すべてが「どうでもいい」わけではないのです――「どうでもいい」のは、話題の選び方や運び方なのであって――
そうした「おしゃべり」をする目的は、決して「どうでもいい」わけではないのですね。
その目的とは、
――共感しあうこと
です。
その「どうでもいい」話題を通し、おしゃべりの相手と何事かで共感しあう――
ただそれだけのために、「どうでもいいおしゃべり」というものは存在します。
よって、「どうでもいいおしゃべり」ができなくて孤立する老年の男性というのは――
他者と共感しあうことができずに戸惑っている男性――
ということになります。
孤立するのは当然ですね。