いわゆる組織人は――
組織人として優秀であればあるほどに、他者と共感しあう感性が研ぎ澄まされにくいのかもしれません。
同じことを感じ、分け合い、喜び合う――
そのために必要な感覚や性質が鈍りがちになる――
理由は簡単で――
同じ組織に属していれば、ただそれだけで同じことを感じ、分け合い、喜び合う機会が多くあり――
逆に――
組織の中で自分の立位置を見定め、かつ組織全体の利益や損害を常に考えながら、自分の言動を決めていく能力に長けている人は――
つまり、組織人として優秀な人は――
組織の中で他者と必要以上に共感しあう体験が、むしろ邪魔になるからです。
きのうの『道草日記』で、
――「どうでもいいおしゃべり」の目的は共感しあうことだ。
と述べました。
ある評論家によれば――
組織人は「どうでもいいおしゃべり」が苦手なのだそうです。
(たしかに、そういうことはありうるかもしれない)
と思います。